鎌倉 ぎっくり腰改善するなら要チェック

腰を押さえる
このページを見ているということは、あなたかあなたの周りのどなたかが「ぎっくり腰」だったりしますか?

「ぎっくり腰」をやってしまった時の動作は極々些細な動作で起こることが多いのです。

共通的な動作は
「前屈」+「ねじり」

床に落ちた物を拾う動作であったり、机の引き出しの奥の小物を手を伸ばして取ろうとした動作だあったり、庭の草むしり中だったり・・・・

ひどいときはトイレに座っているときに「ぎっくり腰」になり自分では動けず、家族に引きずり出すように出してもらったなどの重症な方もいるのです。

動作痛は「前屈」「後屈」「左右屈」「左右回旋」のうち1つだけ痛い状態から、すべて痛くて出来ない状態まで、重症度合いにより様々です。

動かして腰に痛みあって、発症して間もないのであれば、とりあえず冷やしてくださいね。

冷やす場所は背骨とウエストのベルトが交差するところ。
(腰椎4番付近になります 上の図で左手の親指が押さえているところは腰椎2番なのでその少し下辺りとなります)
冷やす道具はアイスノンでもなくシップでもなく氷水!(これが1番です)
アイシングの時間は最長でも20分まで。
これをインターバルを取りながら、日に何度か繰り返します。

とりあえず安静にして、歩けるようになったらお電話下さい。

電話番号は0467の61の2781です。

生まれて初めてひどい「ぎっくり腰」をやった人は、この世の終わりが来たのかというぐらいびっくりされる方もいますが、大丈夫!安静にしていればいずれは収束していきます。

ただ、まったく処置をしないより、早くに適切な処置をしたほうが良いんですけどね。

ぎっくり腰はどうして起きるの?

腰部起立筋
「ぎっくり腰」が起きるメカニズムについて読み進める余裕があるなら、引き続きお読み下さい。

歪みが長期間固定して筋・関節・靭帯に負荷がかかり過ぎ、ほんの些細な動作で損傷し急激に腰が痛むのがいわゆる「ぎっくり腰」です。

「五十肩」」等と同じく正式な病名ではありません。
【筋・筋膜性の急性腰痛】
床にある物を拾うような前曲げとねじりの複合的な動作で筋肉を傷めるケースでは多裂筋が損傷のケースが多いようです。
(上の図では腰骨の横に走向しているオレンジ色の筋肉です)
臨床では前屈や左右回旋などの動きに痛みが顕著なようです。

その他には庭で草むしりをしていて、立ち上がり時に痛めた!
というケースでは大腰筋などの股関節屈筋群が傷むケースが多いのです。
(上の図では黄色と紫色の筋肉です)
こういった場合、前に少し屈んだ状態で立っているのが楽で、いつもその状態でしか動き回れない症状が長く続きます。

どちらのケースでも、痛んだ筋肉が「スパズム」という特定箇所の緊張状態となり、長く残りますのでそこの根本を改善しない限り再発を繰り返すこととなります。
よく「ぎっくり腰」経験者がクセになる、と言っているのはこういうことなんですね。

【椎間関節性の急性腰痛】
臨床で見ていると、ほとんどが仙骨/腰椎5番、腰椎5番/腰椎4番間の椎間関節に急激な外力が加わり、周囲の筋・靭帯を巻き込みながら炎症が広がる像を描きます。

この場合も動作痛としては前後屈、左右屈に痛みが増加しし、ある一定の角度内でしか腰を動かせず、日常生活に大幅な動作制限があります。

この症状もある程度痛みと炎症が引けば日常では問題は無いのですが、腰の奥深くに違和感がずーっと残っている、と訴える方が多いのです。
(痛み止めの注射や薬でその場しのぎに治療したした人に上のような感想が多いようです)

【靭帯損傷性の急性腰痛】

スプラング・バック(棘間靭帯棘上靭帯損傷)や腸腰靭帯の損傷で急激な痛みが引き起こされる腰痛です。
スプラング・バックの場合、腰椎5番/腰椎4番間の棘突起間に圧痛があります。
腸腰靭帯の損傷では動作痛としては前後屈に明確な痛みと可動制限があります。

腰痛のページでも触れたことですが、腰周辺の筋・関節・靭帯に負荷がかかり過ぎたことが根本原因です。
例えればコップに一滴一滴水が入っていって、あふれるまでは無自覚だけれども、いったんあふれた時には自覚症状(=痛みと炎症)が身体を襲う状態に似ています。

日々の自分の身体への悪いクセなり歪みなりの積み重ねが、黄色信号となって出たものと考えましょう。

ぎっくり腰改善ハガキ

ぎっくり腰について考えた過去のコラム

アロハカイロ&フットパラダイスではこんなことを考えています、ということを知ってもらえれば治療院選びの参考になるかと思いコラムやブログを書いています。
ぎっくり腰についてご参考になるかもしれませんので「コラムカイロ的には」から抜粋しました。ご興味のある方はご覧下さい。

 患者さんからの電話で
「今日どこでもいいですから空いているところに入れてください!」
などと電話がかかってくることがあります。
来院されお着替えを案内すると、
「今日は状態が悪くて着替えもままならないので、このままでいいですか?」
聞けばいわゆるぎっくり腰とのこと。
可動痛検査をすると伸展(後ろへ反らせる)10度で痛みがあり、右回旋、左側屈でもそれぞれ痛みが強い。ここ2-3日どんな動作にも痛みが伴い、夜寝てる時も無意識に寝返りを打とうとすると痛みが走り、熟睡も出来ないとの事。
ベットにうつ伏せになってもらう時にも、四つん這いの状態で痛みで身体が固まり、どういう風に身体をベットに接地させて良いか分からないほどで、
「痛い!」
を連呼しながらやっとうつ伏せになれる状態です。

 さて、こういう時に私が
「痛いところはどこですか?」
と質問したらたいていの方はどう答えると思いますか?
背中半分の領域をぐるりと回して
「ここらへんです」

今回の方は右に偏った痛みがあったらしく、背中1/4の領域だったのです。
(具体的にはウェストラインより上でブラのラインより下の右半分)

 その領域のどこに触れても「痛い!」の連呼なので、施術はまずアイシングをし、触れたときの痛みが緩和するのを待ちます。
ある程度触れられるようになると、明確に熱感と硬結を認める箇所があるのが分かります。
今回の場合は第二腰椎肋骨突起部の炎症。
硬結は直径3センチ程。
あとは、この皮下組織の軟部組織や筋膜を緩める操作をするだけです。

 この施術の過程で10分後、20分後で痛む領域の範囲が狭まってきます。
20分後には患者さんの感じる痛みの領域が硬結の中心から直径5センチぐらいの範囲まで焦点が絞られて感じられるようになるのです。
こうなってくれるとしめたもので、あとは座位で脊椎調整をしてテーピングで一丁上がり!ってかんじです。

その患者さんはまだ不安が残るからと予約の上、翌日も来院されたのですが、経過を聞くと自宅でアイシングを心掛けた結果も手伝って夜寝る前には80%は痛みが緩和して熟睡できたそうです。

さて、臨床の場で以上のようなケースは日常茶飯事なのですが、不思議なのは急性期には痛みの範囲がとても広範囲に感じているのに施術を進めるとその範囲が急速に狭まってゆくことです。
この現象には今回のタイトルにもある2点弁別閾(にてんべんべついき)が関係しているんじゃないかと思っています。
この続きは次回に。[裕]

 さて、前回からの続きです。
いわゆる、ギックリ腰といわれる急性腰痛の原因は大別すると3つ挙げられるでしょう。
1つ目は椎間関節(背骨と背骨の間の関節)2つ目は筋肉と筋膜 3つ目は棘間・棘上靭帯(背骨と背骨の間の靭帯)これらの関節、筋肉、靭帯が急に痛む事によって急性腰痛が発症します。
今回の患者さんの例では、きっかけとなる動作、どのように身体を動かすと痛むか等などを聞いた結果、恐らく腰部横突間筋由来の炎症のようです。

ここで、痛い!などに代表される体性感覚について触れたいと思います。
体性感覚とは五感の内の四感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚)を除いた身体で感じる感覚です。
これを表にしたら下のようになります。
1皮膚感覚 ①触圧覚
②温度感覚
③痛覚
体性感覚 ④くすぐったい・かゆい感覚
2深部感覚 ①運動感覚
②振動感覚
③深部痛覚

  
 体性感覚とは大別すると体表面の皮膚にあるセンサーで感じる感覚と皮下組織(筋膜、筋、腱、骨膜、関節)にあるセンサーで感じる感覚に分けられます。

 今回のギックリ腰で感じる痛みは1皮膚感覚-③痛覚ではなく(これは皮膚に針を刺したときに感じるその瞬間の痛覚)、皮下組織、筋肉、腱、骨膜、関節などの深部組織から生じるので2深部感覚-③深部痛覚になるのです。
この深部痛覚の特徴は局在性(痛いのはここ!などと限局できること)に乏しく、持続的に痛みが続くことです。
なので、前回のコラムで触れたように
「痛いところはどこですか?」
と質問したらたいていの方は背中半分の領域をぐるりと回して
「ここらへんです」
となるのは、深部痛覚の特徴ゆえの話なのです。
思いのほか話が長くなってきました。この続きは次回に。

 さて、今回はまず皮膚と筋肉と関節の情報のやり取りの話から。
外界からの皮膚刺激は運動器(筋肉や関節)に影響を及ぼします。
例えば、上腕部を例にとると、漫画で有名なポパイの力こぶ。上腕二頭筋と名づけられているのですが、これが働くと肘関節を曲げる(屈曲)ことになります。よって屈筋。
その筋肉の裏側-女性がよくたるむと困ると言われる、いわゆる二の腕のところ-が上腕三頭筋と名づけられている筋肉でこの筋肉の働きは上腕二頭筋と正反対で肘関節を伸ばす(伸展)ことになります。したがって伸筋。
この筋肉が同時に働くと肘関節は曲げることも伸ばすことも出来なくなるので、片一方が縮むと、他方は伸びるように働くのです。このシーソーのような関係を拮抗といいます。

 さて、外界からの皮膚刺激は運動器(筋肉や関節)にどのように影響を及ぼすかと言うと、上腕二頭筋部の表面にある皮膚に刺激を加えると、上腕二頭筋が収縮するように働きます。
それが拮抗の関係から上腕三頭筋を伸ばし、肘関節に曲がる方向への情報が伝達されるのです。
研究によると、皮膚感覚と深部感覚は密接な繋がりがあり、関節覚(関節の位置情報)の50%以上は皮膚感覚の影響を受けているそうです。
さて、ここまでが肘関節一つとっても皮膚と筋肉と関節が様々な情報伝達をやり取りしながら協調して動いているという事をお分かりいただきたかったのです。

 そして、今度は痛覚過敏の話。
前回、皮膚感覚には①触圧覚 ②温度感覚 ③痛覚 ④くすぐったい・かゆい感覚 があるとご説明しました。
皮膚のある箇所に直径1cmほどの面積のケガなり、炎症なりが起こったとします。
このとき皮膚上では上の③痛覚以外の①触圧覚 ②温度感覚 ④くすぐったい・かゆい感覚のセンサーには抑制がかかります。
そして、③痛覚のみが促進されるのです。痛覚の促進される場所は患部の直径1cmほどの面積ではなく、広範囲な場所になるのです。
これが痛覚過敏。患部周辺の広い範囲のどこを触っても痛い、という急性期の症状です。
ところが、患部に麻酔を打つと痛覚の促進される場所が急速に狭まります。
これにより皮膚上の痛覚を担当しているセンサーはネットワークを持っていると考えられているのです。

 このコラムの前半部は身体を動かすために、表層の皮膚と深層の筋肉、関節は情報伝達をやり取りしながら協調しているということひいては皮膚感覚と深部感覚は密接な繋がりがあるということ。
コラムの後半部は恐らく生体防御のためにケガなどの緊急事態には痛覚がネットワークを広げて身体に対して警報を出すことをご説明しました。
次回は一連のコラムの最終話です。[裕]

 2点弁別閾(2点識別テストともいう)とは皮膚に同時に加えられた2つの刺激を2つが別物と(2点での刺激と)識別できるかと言うテストのことを言います。
具体的にはコンパスなどの器具を使いコンパスの針を何mmか離して、同時に皮膚にくっつけこれを2点と識別できる距離を調べます。

 この2点を別物だと識別できるのは体表の部位によって大きく異なるのです。
個人差もあるのですが、ある研究結果によると 舌先1mm 指の先端2mm 唇5mm 手の甲31mm 前腕(肘から手首までの間)下腿(ふくらはぎの所)40mm 胸54mm 背中68mm !?
つまり、感覚が鋭い箇所の舌先ではコンパスの間が1mm離れていればそれを2点の刺激と感ずるのですが、感覚が鈍い背中ではナントその68倍の68mmもコンパス間の距離を離さなければ2点の刺激と区別できないのです!
舌先、指の先端、唇(この他に瞼なども)は細かな作業を要する箇所なので進化の過程で感度の高さを要求されてきたと思われるのです。

 ここからは私の推測なのですが、逆に背中に感度の鈍さを与えられてきたのも理があるゆえだと思います。
ヒトを除く脊椎動物(魚類、両生類、爬虫類、哺乳類)は同じ構造をしています。
身体の推進方向に対して背骨は平行の関係で、前方に目、鼻、口があり、後方に腸管最後の肛門がある。
背骨よりも上(空の方向)には駆動系の筋肉が多く配置され、背骨より下(地面の方向)には消化、循環、生殖機能の内蔵が配置されている。

 四足の哺乳類のケースを考えてみると、野山を駆け巡る時、一番傷つきやすいのが背中になります。
指先を怪我した時の事を思い出してもらえばお分かりかと思うのですが、これが小さな傷でも痛い。ズキズキと痛む。
感度の高さを持っている箇所はこのように必要以上に痛みを感じてしまう。
であるから、進化の上では逆に一番傷つきやすい背中には感度の鈍さを与えられてきたのでないか?と言う、推測です。

 それゆえに、このコラムの一番最初に触れた、私が臨床でよく出会うケースのギックリ腰で
「痛いところはどこですか?」
と質問したらたいていの方は背中半分の領域をぐるりと回して
「ここらへんです」
ということになるのでしょう。

 さて、パートナーのいる方は試しに2点識別テストをやってみて下さい。
器材はコンパスなど無くても芯を出していないシャーペン2本で十分です。
えっ~!背中ってこんなに鈍いの!!と驚くこと請け合いです。[裕]

ページの先頭へ