前回に引き続きコミュニケーションが上手くいかなかった話です。
アロハカイロ&フットパラダイスでは施術の前と後に問診とフィードバックを必ずしています。
問診では
今日は体調はいかがですか?
どこが痛いのですか?
きっかけはなんだと思いますか?等など
フィードバックは
頚椎(首の骨)が左に回転してましたので、右を向くのが辛かったようですね。
腰椎(腰骨)4番の奥にある靭帯が痛んでいたのか、それで前屈が出来なかったようですね。
と、こんな感じです。
さて、こちらに通いだして6年になる30歳代半ばの女性がいます。
彼女は臨床検査技師で施術中に医学用語を交えながら医療系の会話をすることも多いのです。
この冬のインフルエンザの出現傾向(A型とB型の最盛期がどうであるか)はどうか、感染症を扱っているので免疫学的にこれはどう思うか、等などです。
ある日のこと、いつものように施術前の問診をします。
私
「今日はどこがお辛いですか?」
女性
「肩、背中、腰、それとお尻から腿の後ろにかけて辛いですね」
私は軽口のつもりで
「B面が辛いんですね」
女性はきょとんとしている。
2人ともしばしの沈黙。
その後、私がしまった!と思ったのと、女性があ-そういうことね、と分かったのがほぼ同時でした。
私
「○○さんはレコードって知ってる世代ですか?」
女性
「もちろんです。そういう意味だったんですね。私はてっきり何か聞き慣れない医学用語かと思いまして」
私の生まれた年は昭和40年。
物心ついたときに身の回りにあった音声を記録、再生する機械といえばテープ型ではオープンリールのテープレコーダー。
音声を再生する機械はいわゆるアナログレコードでした。
レコードにはシングル版とLP版があって、回転数が33回転と45回転があって・・・・あぁ、これが通じる世代は昭和何年生まれぐらいなんだろう?
話は少し変わります。
私たちが高校生の頃、夏に海水浴場で日焼けをしていて、前日の夜遊びが祟ったのかうつ伏せのまま熟睡をしてしまい、夕方には背中だけ真っ黒で、お腹側は真っ白になったりしたら、
「B面焼けしたね」
などと言われたものです。
その感覚で「B面が辛いんですね」とつい言ってしまったのです。
こういうA面、B面という表現が一体どれぐらい下の世代まで通じるんだろうと気になって、レコードがCDに取って代わられる変遷を調べてみると。
1982年(昭和57年)ソニーが民生用CDプレーヤーを発売。
1985年(昭和60年)音楽ソフトのレンタル業が正式に認可される。
1986年(昭和61年)CDのシェアが54%となる。
1988年(昭和63年)CD対アナログの比率が9対1となる。
アナログレコードは昭和とともに音楽ソフトの表舞台から消えていったわけです。
ということは、昭和55年~60年生まれぐらいからアナログレコードに対する感覚は怪しいのだろうか?
大滝詠一が率いたナイアガラトライアングルvol.2の名曲『A面で恋をして』
>>http://www.youtube.com/watch?v=unCTruJ1P5k
この歌のニュアンスも通じないんだろうな?
嗚呼 昭和は遠くになりにけり、だな。