今回は全く分野の違うパニック障害の話です。
過去に3人(うち2人は知り合い)パニック障害の人を診たことがあるのですが100人に1~3人の割合で見られる多い病気との事でこんな療法もあるという事をご紹介したいと思います。
まず、パニック障害とは突然、不安感とともに動悸、めまい、シビレ、息苦しさなどの発作が起こり、それが繰り返し発症するという病気です。本人はいつまた発作が始まるかもしれないという恐怖心(例:電車の中で発作が出たらどうしよう)があり、やがて乗り物にに乗ることや、外出することが怖くなるという経過をたどる人が多いようです。ただ普段は健康な身体のため本人の苦悩は周囲からは理解が得られにくく一人で悩むケースが多いようです。
現在、行われている治療法はSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)の服用です。SSRIとはセロトニンという脳内の神経伝達物質が分泌された後再吸収されるのを阻害してセロトニン量を増やすことで症状を抑える抗うつ剤です。この薬に救われて社会復帰した患者さんを診たことがあるだけに良い薬であることは否定しません。でも、副作用は少ないとの事ですが服用を止めたらリバウンドはないのかな?とか、この症候の中心的な問題点が予期不安というまた発作が起こるんじゃないかというものなのでずっと薬が手放せないのでは?という素人的考えがあります。
そこで、パニック障害に悩む方々のためにこういう方法を試してみてはというものを2つご紹介します。
EMDR(眼球運動による脱感作と再処理)苦痛を与え続ける記憶を眼球運動を行うことでリセットするというものでシンプルなようですがかなり有効性が高く今後注目の治療法です。ただ、まだこの方法を実施している専門家は少ないようなので探すのが大変でしょう。
ハーブ・サプリメント(セントジョンズワート)最近の研究によれば経度から中程度のうつに対してセントジョンズワートは抗うつ剤とほぼ同等以上の作用があることがわかってきた。しかも副作用が少ないとのことです。
カイロプラクティックのテクニックの1つにAKというものがありますが、その中にも回想テクニックというものがあります。それはまぶたの上の反射点を使った方法で、その点からも眼に注目してるEMDRは面白そうだとの印象があります。
個人的には3人の患者さんを診た経験では斜角筋という首の前の筋肉が緊張が強いことから呼吸と胸郭の関係にも着目しています。
過重なストレスがますます増えている現状で、ツライ不調があればネガティブになりがちですが、必ずどこかで良いものに出会えるでしょうから色々試されてはいかがでしょうか?