腰椎分離症・すべり症とは簡単に説明すると腰骨のジョイントである関節部が骨折し腰骨が離れている状態が分離症。さらに腰骨が前にズルズルとすべっていくのが分離すべり症です。

 先天性のものと後天性のものがあり、後天性のものでは幼児期のヨチヨチ歩きを始めた時になったり、成長期に過度なスポーツを(ウェイトリフティング、ボート、体操等)することで骨に負荷がかかり疲労骨折・分離することがあります。

腰椎分離症
 

ただ臨床の場ではそうでないケースに多く出遭います。そうでないケースとは、ほとんどが女性なのですが以下の共通点があります。
1.スポーツは昔から大嫌い。体はほとんど動かさない。
2.成長期以降かなりの肥満体であった。
3.中年期以降腰痛の症状がひどくなった。
4.腰椎の前彎(前に反ってるカーブの事)が強い。

 これは私見なのですが以下のようなライフスタイルで分離もしくは仮性分離症も含めて進行するのではないかと考えています。

 まず、体を動かさない―>宇宙飛行士が数週間無重力空間に行っていた後帰還すれば骨が弱くなっている事でも分かるように、骨は荷重をかける事で強くなります。昔から体を動かさなかった事で元々骨は強くはなかったと考えられる。

 成長期以降かなりの肥満体であった―>肥満に至る食生活糖分の多いものの摂取。過剰な糖は骨からCaを奪います。
脂肪は下腹部に多く蓄えられ妊婦のように常に腰を反らせるストレスがかかりつづける。

 中年期以降腰痛の症状がひどくなった―>腹筋が弱化してさらに腰の前彎が強まる。
症状が出た時点ではもう分離しているので手術以外の保存療法ではいかに症状をひどくしないかを考える必要があります。

 そこで、重要なのが腰痛の1つの原因は腰が前に反っている事にあります。
カイロプラクティックではすべり症の人に対して後ろから前に(背中側からお腹側に)圧を加える事はタブーとされています。従って代替の調整法が使われ、腰の前彎を減らしてゆく事が重要です。

 前々回の ☆摩天楼の高揚感☆ でヘルニアの方の話が出ました。
彼はアロハカイロ&フットパラダイスがここ六地蔵にオープンする前からお越し頂き(もうかれこれ8年以上になります)カイロプラクティックの調整をしている方なのですが、8年以上前のその当時はすべり症でレントゲンフィルムをご自身で見て実際ズレ落ちているのがわかったそうです。
が、しかし、今回のレントゲンフィルムでは腰の骨がきれいにくっついていたそうです。

 このように分離・すべり症でも完治する例がありますので、気長に保存療法をやっていくと良いでしょう。
肥満が原因と考えられるすべり症の根本的な方法は...痩せる事!
今は良いダイエット法も普及しているので、手術という事態を避けたいならあきらめずに、根気良く体重と腰の痛みを減らしていきましょう。

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