あなたは相手とのコミュニケーションで困ったことはないでしょうか?
今回は私がカイロプラクティックを進めるうえでのコミュニケーションの取り方についてです。
その前に、これはとある昼食後の我が家のコミュニケーションから。
昼食後、食器を片づけ出した妻は、私に対して
「それ、貸して。」
と言います。
(それって何だ?)と思った私は妻を見る。
妻は右手の親指、人差し指と中指をくっつけたり、離したりしている。
???
私は片づけ中の食卓を眺めます。
皿が何枚かとその上に口を拭いたティッシュが2枚。そして私がさっきまで使っていた箸が1組。
長年連れ添ってきた私は、右手の親指、人差し指と中指をくっつけたり、離したりしている妻の動作が「箸」という固有名詞がとっさに思い浮かばずに「エアー箸」をしているのだと分かり手渡します。
私は(聴覚)かなり優位 (視覚)ふつう のタイプの人間なのでコミュニケーションにおいて音声情報が第1位に優先されます。
妻は(視覚)かなり優位 (聴覚)たぶん低位のタイプの人間なのでとっさに固有名詞が出てこないと(視覚)や(身振り・手振り)に頼ろうとするのです。
なので、上のような光景が日常茶飯事になるのです。
前置きが長くなりましたが、人は5感を使って情報を認識しています。
その5感でどこのインプット経路が優れているのか、どこのインプット経路が弱いのかを、自分について知ることが学習や仕事に役立ちますし、コミュニケーションをとる相手がどのタイプか知ると、意思疎通に役立ちます。
ですから、私が日常の臨床でどのようにVAKモデルを使って、コミュニケーションをとっているかをご紹介します。
VAKモデルの紹介
― 人間は、自分が生活する世界を 5つの感覚 (5感)のフィルタを通して、物事を感じ取ります。
視覚(Visual) 聴覚(Auditory) 身体感覚(Kinesthetic) 嗅覚(Olfactory) 味覚(Gustatory)その5つの感覚をフルに使うことにより、記憶力、イメージ力、認識力、共感力が高まる言われています。
まず、ここでは、5つの五感のうちよく利用される3つのタイプ(VAK)のNLP表象体系のタイプを知ることによって、より自分自身のコミュニケーション面、学習面などの潜在能力を飛躍的に高めることが期待できます。(中略)
人間は、自分の過去、現在の『経験』を5つの感覚から入力された「外部刺激」を情報源として理解、記憶の処理をしています。
その際、「外部刺激」が入力され情報処理される時に、5感のフィルタを通じて、頭脳に記憶されます。
とくに、NLPの表象体系に関しては、人が最も利用する ★見る ★聴く ★身体の感覚の3つがとても重要視されます。不思議なことに、「見たこと」「聴いたこと」「実際にやったこと」は、脳に別の形で記憶されます。さらに、この三つの感覚をすべて利用することによって、 自分の脳力が高めることができるようです。
とくに、普段に利用していない感覚を使ったり、新しいことを学んだりすると、脳細胞の結合が増えると言われています。(中略)
例えば…
『コミュニケーション』では、
■自分が、V(視覚)タイプ なら → 表情や外見、描写、色彩表現など視覚を利用して、相手と対話をすることが得意
■自分が、A(聴覚)タイプ なら → 声の高低、抑揚、音程など音の表現を利用して、相手と対話するのが得意
■自分が、K(触覚)タイプ なら → 運動、体を使ったコミュニケーションなど身体を利用して相手と対話するのが得意…また、相手のタイプを仕草、行動などから読み取り、相手が最も吸収しやすい伝達方法にあわせることにより、信頼関係(ラポール)が生まれ、相手に理解されやすくなるというメリットがあります。
■相手が、V(視覚)タイプ なら → 表情や外見、描写、色彩表現など視覚を利用して、わかりやすく話す
■相手が、A(聴覚)タイプ なら → 声の高低、抑揚、音程など音の表現を利用して、わかりやすく話す
■相手が、K(触覚)タイプ なら → 運動、体を使ったコミュニケーションなど身体を利用して、わかりやすく話す
VAKモデルの使用例
施術の最初はうつ伏せから始めます。
この時左右の骨盤を手のひらで軽く触れ、片側ずつ床方向にゆっくり弱い圧で押してゆきます。
例えば、「右の骨盤は硬くて、抵抗感があるけれど、左の骨盤は柔らかくて沈み込み易いのが分かりますか?」と質問してみます。
これで患者さんが「分かります。」と答えてくれたならば、身体感覚は普通か高いレベルであることが分かります。
続いて、仰向けの調整で患者さんの足元に立ち、患者さんの両足首を私が両手でつかんで、ベットから10cmほど持ち上げます。
両足を内側にねじります。
この検査は股関節の内旋(内ねじり)の角度を見るのですが、右と左とで角度が違うとき、私は
「つま先の角度が違うのが分かりますか?」と質問します。
この時仰向けの体勢から顔を持ち上げて自分のつま先を見ようとするのは、(視覚)タイプの可能性が高いのです。
頭を持ち上げずに「どう違うんですか?」などと音声で解答を得ようとするのが、(聴覚)タイプの可能性が高いのです。
頭を持ち上げずに「分かります。」「右が角度が浅いですね。」と正解するのが(身体感覚)タイプの可能性が高いのです。
上記にもあるように相手のタイプを仕草、行動などから読み取り、相手が最も吸収しやすい伝達方法選んで、どう施術を進めているのかを伝えるよう心掛けています。
VAKモデルの中で治りやすいタイプ
私は2018年時点で手技の世界に入って20年になろうとしています。
VAKモデルのタイプ分けを施術の組み立てに取り入れだしたのはまだ5年ほどですが、同じ程度の症状でも治りやすいタイプがあるようです。
あなたならV(視覚)タイプ 、A(聴覚)タイプ 、K(身体感覚)タイプではどのタイプの人が治りが良いと思いますか?
私の現時点での判断ではK(身体感覚)タイプの人が治りが良いようです。
なぜならば、施術の前と後の自分のからだの状態が良くなっていると、すぐに理解できる人が多いからです。
そういう人は自分から通院の頻度を質問してくるので、ちゃんと通院して早くに良くなっていくようです。
VAKモデルの診断法
さて、ここまで読み進めて頂いた方で自分はどのタイプだろうと思った方向けにVAKモデルの診断をしてくれるサイトにリンクを貼っておきます。
脳タイプ診断 キャラ脳 ・・ EQ SQ 五感 「ひらめき」 トレーニング
ちなみのこのサイトで私が実施した診断結果は以下の通りでした。
◆視覚(Visual):45点 普通
◆聴覚(Auditory):56点 かなり高い
◆⾝体感覚(Kinesthetic):42点 かなり高い
今日も患者さんにあなたはV(視覚)タイプの人ですね、と説明していたら随分と納得してくれたようです。
さて、あなたはどのタイプでしょう?