マークスはおば夫婦を殺害した後、夫婦が横たわっている部屋の窓をテープで目張りした。これで腐敗臭が外に漏れるのに時間が稼げる。
店のシャッターを下ろし、旅行に出かけるためしばらく休業する旨の張り紙を偽装して現場を立ち去った・・・
これは高村薫氏の傑作ミステリー「マークスの山」の1シーンで、殺人鬼の二重人格を持つ主人公マークスが殺人事件の発覚を遅らせるために行った隠蔽工作です。
街中の家で人が死んで、死亡の事実が明らかになるのは「異臭がする」という近所の人からの通報で警察が現場へ踏み込むケースが多いのでしょう。
事実、そういうケースの報道がいくつもなされてきましたから、上記のミステリーでも犯人が必死でそういう隠蔽工作をするのもすんなりと理解できるのです。
最近のコメント